ヤママユとGorden emperor moth~蛾の話

二十数年前のこと。
家族で出かけた新十津川の吉野のキャンプ場で、我々がすでに夕飯を終えた夜7時か8時ころに、ひとりの青年が大きな捕虫網を持ってなにかしら木の上を探していたのです。何をとっているの?と聞いた、その答えが「ヤママユガ」。その「ヤママユガ」という単語がとても耳に残って、家に帰って調べてみると、それは大きな美しい蛾でした。それをきっかけに、あれやこれや図鑑を見ていると、蛾というのはなんとも多様で、とても美しくて、蝶の20倍もの種数があって、でもあまりその生態は知られていなくて、謎の宝庫だということがわかりました。
以来私はすっかり蛾に魅せられて、撮りためた写真を整理するために『我が家周辺の鱗翅目図鑑』https://rin.genmai-jojo.com/page/2/を作ってしまった。友人や子どもたちが送ってくれた写真もあって、種数は重複しているけれど、写真の数は2000枚ほどになっています。
さてこのヤママユガ、はじめて実物を見たのは吉野キャンプ場から10年以上も経ってから。石山の友人の庭で。
最近また、はたと気づいたことがあったのです。
「以前読んだ本で『黄金の帝王蛾』というのが出てきたことがあったわよ」という方がいて、その話はもう3年も4年も前に聞いていたのに、今になってそれがヤママユの一種だったということがわかったのです。本の中では、その大きく美しい蛾はとても高く売れて、そのお金で大学に進学できたとか。ゴールデンエンペラーモスhttps://en.wikipedia.org/wiki/Loepa_katinka
日本のヤママユガはもう少しシンプル。
ヤママユ2019.8.5.jpg
今夜の曲はyoutubeからVioleta Parraで『Mariposa』

この記事へのコメント

招き猫
2022年07月19日 06:59
ヤママユの出てくる小説は前に読んだことがあります。もう、作家も内容もすっかり忘れてしまいましたが、大きくて綺麗で見事なという表現だったような…。我がマンションの花壇のモンクロシャチホコは、今朝見たらもう居なくて、雨で濡れた羽が乾いたので何処かへ飛んでいったようです。取り合えず殺生をしなくて済んでよかった!ヤママユは私も見てみたい!
2022年07月20日 00:01
モンクロシャチホコはまだ実物は見たことがないのです。でも幼虫がびっしり桜の木に付くこともあって、話題に上る蛾でもあります。
招き猫さんの写真のおかげで、鱗翅目図鑑にまた新しい種が増えます!ありがとうございます。やった!
ヤママユ、見つけたら連絡しますね。でもそんなに見られる蛾ではなくて、私も二回しか会ったことがないです。

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